2013.02.19 Tue
トップエンド計測。
まずは'00y FXDX。こちらはT-manの98cu"です。ピストン-シリンダーのクリアランスなどは添付されているスペックシートに細かく記載されていますが、念の為全てチェックし直します。



ピストンリングは現行日本車のような最新タイプ。SE120Rなどでも似た感じの非常に細いリングを使用します。ピストンは勿論ですが、ピストンリングの素材や形状は、”安心して回せる”エンジンを製作する上で、最も重要なファクターだと思います。T/C96の登場以来、ハーレーは一気に現代的になったと実感する部分です。

リングエンドギャップのみワイセコの指示書どおり、トップリングとセカンドリングをそれぞれの規定値に調整。ピストン-シリンダークリアランスもそうですが、タイト目に攻めます。
これは余談ですが、T-manに加工をお願いするとシリンダーやヘッドの面研は勿論の事、フィンの端面まで追加工されて帰ってくるのでパーツは新品のような輝きです。性能は勿論折り紙付きですが、お買い得感ありますね。

お次はT/C88改→95ビックボアのツインカム。ピストンはKBの鋳造タイプを使います。
このエンジン、ヘッドはストックですしカムもボルトインですから、コンプレッションもあまり上がらない事から鍛造は入れませんでした。完成後の暖気運転も比較的神経質にならなくても良いので(勿論神経質になっても構いませんが。笑)日常使いにはベストじゃないかと思います。
こちらは一世代前のピストンデザインですから全面にコーティングを施しました。



ピン上のハイトが低く、オイルコントロールリング溝がピストンピン穴に貫通しているタイプのピストンには、通常スペーサーリングというピストンの”壁”の役割を担うスチールプレートが入ります。これを入れなかったり、入れる位置を間違えると、、、大変な事になります。以前一度失敗した事があります。。


そんな訳で2台分計測終了。

オマケの画像はこちら↓
当店のピストンの在庫です。
ショベルヘッドからエボ、ツインカムまで。JEピストンはかなり在庫しています。

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