2012.11.26 Mon
'92y FXRS-SP エンジン下ろし。

とは言え、一口にツインカム・コンバートと言えども方法は多岐に渡ります。
1:トランスM/T+セルスターター、1次ドライブ全てを既存のFXRのまま流用し(但しこの場合は91y以降の高年式FXRに限ります)EVOマウントケースを使って搭載する方法。この場合電装は32Aでいく事も可能ですが、T/Cの40Aなら安心です。点火はクランクポジションから拾うのか、EVO同様にカムから専用カムカバーで拾うのかどちらかになります。現在S&S-T/C100"で製作するFXRがこちらの方法です。
2:トランスM/Tは06yまでのT/C-FLH5速トランスM/Tを使いT/C88Aエンジンをそのまま搭載する方法。こちらは1次ドライブや電装系統が全てT/C88化されます。FLHプライマリーでミッドステップ化する必要があるのでエンジン以外での手間が掛かります。点火は1の方法に準拠致します。因みに若干のフレーム加工が必要です。
3:トランスM/TはT/C96の6速トランスを使いT/C96エンジンをそのまま搭載する方法。当然1次ドライブも全てT/C96化されます。しかしながら2次ドライブや2同様ミッドステップ化などクリアしなければならない部分も多いです。但し最新のエンジンと駆動系、電装系を手にする事が出来ますからこの先々の10年を考えた場合、最良の選択である事は間違いないと思います。当店でオーダーをお受けしているもう1台のFXRがこちらの方法で製作します。
さて、この車両の場合、比較的ユーズドパーツの入手がし易いT/C88Aをベースとし、トランスとプライマリー、2次ドライブに関しても全て現状のまま流用し、なるべくオーナーさんの予算を抑える方法としました。
但し中古パーツ流用の場合程度の良いものが見つかるまで探す事になりますから、完成までの時間が長くなる事は致し方無いかと思います。この車両のオーナーさんは別でFXDXTもお持ちですので、今回この時期に作業をお受けしたカタチになります。
という訳で、パーツが揃うまでの間はしばらくお預かりするだけとなりますが、流用するパーツをオーナーさん自身でパウダーコートに出したい、という事なのでパーツを外しがてらエンジンは下ろしてしまいます。




これは余談ですが。FXRではお馴染みの吊り下げタイプのオイルフィルターエレメントですが、これが壊れてしまっている車両が多々あります。トランスケースから貫通ボルト1本で留められているだけですし、フィルターブラケットには長いオイルホースが繋がっているので絶えず負荷が掛かっています。オイルフィルターがグラグラするようならまずブラケット側のネジ山がナメている事が多いのですが、オイルホースが2本繋がっているので最悪エレメント毎落下する、といった事は比較的少ないみたいです。しかし、ブラケット自体の強度も足りていませんし、構造もオイルホースに振動が加わるとホースジョイントが緩んでしまう方向に動くので、オイルリークしてみたりと何かとトラブルを引き起こす箇所でもあります。

そんな訳で、エンジンが下りました。

- 関連記事
-
- '92y FXRP 修理。 (2013/01/27)
- 連休中日。 (2013/01/14)
- '92y FXRS-SP エンジン下ろし。 (2012/11/26)
- '91y FXRS-SP ネスカウル取付。 (2012/10/03)
- '88y FXRS クイック対応。 (2012/10/03)
| FXR | 21:55 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑